ホオヅキというと、昔、実家ではお盆の時に玄関先に飾っていたのをよく覚えています。
ほおずきは、その形から「鬼灯」とも書くようで、あの世から帰ってくるご先祖様が迷わないよう、足元を照らす目印の灯りとして提灯、迎え火の役目を持たせて、お盆にお墓や仏壇、盆棚に飾られるということのようです。
2年前くらいから、スーパーで「ゴールデンベリー」と書かれたドライフルーツが目につき始めていて、これが「食用のほおづき」だということは知っていたのですが、実際の味を試したことがありませんでした。
先日、東京・二子玉川のスーパーを見ていた時に、「ゴールデンベリー」を見かけ美味しそうな色をしていたので、試食してみることにしました。
早速たべてみたのですが、口の中でちっちゃな種が弾ける感覚があり、渋めな酸味があり、柔らかさはレーズンやドライトマトに似ています。
個人的には、この酸味がクセになります。パッケージの裏面に書かれていた「癖になる美味しさです」という記載は嘘ではないと思いました。
「ゴールデンベリー」のことを調べ始めると、「ほおづきには観賞用と食用があり、ゴールデンベリーは食用のほおづきです」という記載がほぼ冒頭の説明に出てきます。
Wikipediaに品種について少し詳細な説明があります。
種や株分けで増やすことができるが、ナス科植物との連作障害があり、連作障害は不完全菌のバーティシリウム ダーリエ(Verticillium dahliae)によって生じる。アメリカ原産のセンナリホオズキ(Physalis angulata)が日本で野生化している。近年はペルー原産のショクヨウホオズキ (Physalis pruinosa)が日本でも栽培され始めている(後述)。しかし、ダイズ栽培圃場では近縁種のヒロハフウリンホオズキ(Physalis angulata)やオオイヌホオズキ(S. nigrescens)などが厄介な雑草として駆除が行われている。
観賞用 (園芸) 品種
毒性及び苦みがあり食用にならない。
ホオズキは、世界中でその土地の環境に応じて変化し約80種類が分布している。
実の大きいタンバホオズキ、矮性種の三寸ホオズキ食用の近縁種 ショクヨウホオズキ (Physalis pruinosa)
食用にされる。甘酸っぱい。
ヨーロッパでは古くから栽培されていて、秋田県上小阿仁村の特産品。北海道では1995年から由仁町、江別市などでも生産される。山形県上山市では、ゆかたの似合うまちづくりの一環として、上山明新館高校と協力して特産品化、ブランド化をはかっている。旬は秋。袋が茶褐色に変わり中の直径2cmから3cm位の実が黄色くなって食べ頃を迎える。ストロベリートマトという名前で出荷されている。
食用のほおづきについては、すでに秋田、北海道、山形で特産化が図られていることは知りませんでした。
★秋田県上小阿仁村の食用ホオヅキ関連情報
★北海道の由仁町の食用ホオヅキ関連情報(栽培の様子がわかります)
★山形県の食用ホオヅキ関連情報
最後に、パッケージに「驚異のパワー」とあるように、このゴールデンベリーに含まれている成分が気になりますので確認してみます。
【1】ビタミンA
ゴールデンベリーにはビタミンA(βカロチン)がたっぷり含まれています。このビタミンAは、活性酸素の働きを抑え、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病を予防してくれる効果があります。カラダへの効能としては、目のビタミンと呼ばれるくらい「視力の維持」、皮膚の発育のサポート、免疫力アップ、風邪、老化予防など、ゴールデンベリーの持つビタミンAは、私たちのカラダの健康維持のための強力な要素です。
【2】ビタミンB群(イノシトール)
注目して欲しいのがゴールデンベリーに含まれる「イノシトール」という栄養素です。これは神経細胞や、筋肉組織を構成するビタミンB群の一種で、肝臓に良い効果をもたらします。体内に不要なものをためない働きをするので、美容にも健康にも有効だと言われています。イノシトールには気分を落ち着かせる作用や、老化防止効果、脂肪の蓄積を防ぐ効果があります。保湿効果も高く、シワやたるみにも働きかけるとして化粧品業界からも注目されています。
【3】ビタミンC
免疫力改善に必要なビタミンCを毎日の推奨摂取量の約15%が、このゴールデンベリーには含まれています。ビタミンC(アスコルビン酸)は、細胞、組織、器官、および血管の修復を促し、またコラーゲン生成にも重要な要素です。
【4】ビタミンP(フラボノイド)
毛細血管の強化、血中の中性脂肪の分解の促進や、血圧の調整などを行ってくれるポリフェノール、フラボノイドも、ゴールデンベリーには含まれています。【5】鉄分
鉄分も豊富に含まれています。一日あたりの摂取すべき鉄分量は、成人男性で7.5mg、成人女性で10.5mgとされています。ですが現代人の食生活ではそれが摂取できていないことがほとんど。ゴールデンベリーを食べれば鉄分不足を補えます。【6】ウィタノライド
ゴールデンベリーの持つ化合物の中で、もう一つの注目がこの「ウィタノライド」という成分。現在発見されている9種類のウィタノライドのうち、4種をゴールデンベリーは含むと言われています。このウィタノライドの研究は現在も進められていますが、強力な抗酸化物質およびアポトーシスを防止することができる抗炎症剤として、また癌細胞の広がりの抑止の目的で研究されています。
【7】脂肪酸
ゴールデンベリーに含まれる脂肪酸は、オレイン酸とリノール酸。これらにより、私たちの「悪玉」コレステロール量を低下させ、心臓の健康維持に役立つコレステロールのバランス改善を助けてくれます。※神様の食材の2016年7月16日の記事(http://www.kami-shoku.com/super-shokuzai/9024/)より一部抜粋し、少し加工しています
なるほど、、、日本国内で特産化の動きが広がっているのが納得できます。
ゴールデンベリーの味には当初あまり期待していなかったのですが、癖になる味なので、今後も定期的に買いたくなると思います。
期待していなかった理由は、「食用ほおづき」という言葉から受ける印象があまり良くなかったことに起因しているのですが、「食用ほおづき」というネーミングはあまり前面に出さない方がいいような感じもします。