昭和薬科大学の薬用植物園見学会(JAMHA主催)に初参加してきました。

※広告

一昨日は、楽しみにしていた日本メディカルハーブ協会(JAMHA)主催の薬用植物園見学会にはじめて参加してきました。

場所は、東京都町田市にある昭和薬科大学です。

今回は、小田急線(電車)を使い「玉川学園前駅」から歩いていったのですが、私の自宅から歩いて40分(車で約10分)で行ける距離にあることを初めて知りました。

では早速、薬用植物園見学会のレポートをしたいと思います。

小田急線の玉川学園駅から約15分ほど歩いて、昭和薬科大学につきました。途中の住宅街の雰囲気がとても良くまた歩きたいと思いました。
正門に集合し、ガイドとして説明頂く昭和薬科大学の高野先生(メガネの男性)のお話が始まりました。
高野先生によると、正門から伸びるこの道沿いの並木はすべて芳樟(ホウショウ)であることがわかり、早速感動しました。
芳樟の木をクローズアップ。葉をちぎって匂いを嗅ぎましたがリナロールの香りがしっかりとしました。

芳樟のことについては以下の過去記事が参考になると思います。

【過去の参考記事:九州旅行に行ったら必ず行ってみたい日本最古のハーブ園「開聞山麓香料園」

正門から芳樟の並木を歩いて、講堂へ向かう途中、植えられているほぼ全ての植物が薬草・薬木で、さすが薬科大学は違うなあと思いました。(以下)

道路脇にこんな感じで植えられていて、薬草・薬木好きにはたまらない空間です。こちらはミシマサイコ。
こちらはコガネバナ。これはシソ科なのですが、シソ科の大きな特徴は何ですか?というクイズがあり、答えは「茎が四角い」でした。今まで全く気付かなかったです。確かに、ラベンダーとかミントとか四角い。。
ハナミズキの実ってこんな実なんですね。

植えられている植物を見ながら歩いていると講堂へ到着。

薬草植物園を見学する前に、高野先生の講義が始まりました。
薬用植物園の地図です。今回は、草本区→温室棟→木本区→水生区の順で回りました。昭和薬科大学は25年前に世田谷区から町田市に引っ越ししたそうで、その時に町田市との約束で、学内の40%以上は緑にすること、及び、一般の人に開放する日を作ることが条件だったようです。今は年6回一般開放の日を作っているそうです。
草本区に植えられている代表的な植物についての説明
植物の葉形についての説明。こういう話は今まで聞いたことがなかったので新鮮でした。
「ゼラニウム」=”くちばし状の”という意味だったというのは勉強になりました。
20分くらいの講義後に、早速、草本区へ向けて出発です。
草本区へ向かっている途中、コウヤマキ(高野槙)を見ました。以前、コウヤマキで作ったクラフトジンが発売されているのを知っていたので注目しました。すごい存在感です。
草本区に着き、色々と見て回りました。トウゴマ(唐胡麻、学名:Ricinus communis)」。別名、ヒマ(蓖麻)。 種子から得られる油はひまし油(蓖麻子油)として広く使われており、種にはリシン (ricin) という毒タンパク質があります。リシンは化学兵器として使用されたこともあったそうです。最近もトランプ大統領にリシンが入った郵便物が送られたとの記事がありました。
ハトムギ。写真がボケてしまいましたが、初めてみました。漢方薬しても使われ、イボ取りにも効果があるそうです。
ヘビウリ。本当に蛇がぶら下がっているようです。
シカクマメ。マメ科シカクマメ属の草木になる実鞘で、熱帯アジア原産とされています。実の断面がひだのついた四角形という特徴。沖縄では「うりずん豆」、「ウリズン」とも呼ばれているそうです。
メグスリノキ。ムクロジ科カエデ属の落葉高木。「長者の木」や「千里眼の木」、「ミツバナ」、「ミツバハナ」とも呼ばれています。最近このお茶を買ったばかりなので少し感動。
ハルウコン。葉の表はツルツルで裏はヌルっとしています。
ウコン。葉の裏表共にツルツルです。
こちらはウコンと同じショウガ科のガジュツ。
エビスグサ。この種は「はぶ」です。

「はぶ」については以前の過去記事に説明を書いています。

【過去の参考記事:「八ヶ岳薬草本舗」の野草茶をはじめて飲みました。薬草同士の”相乗効果”を感じるブレンドです。

「はぶ」はもともと、このハブソウの種が使われていたそうなのですが、今はほとんどがエビスグサの種です。
ケナフ(Kenaf, 学名:Hibiscus cannabinus) は、アフリカ原産のアオイ科フヨウ属の植物。洋麻、アンバリ麻、ボンベイ麻ともいいます。
草本区の植物はまだまだたくさんあり、紹介した植物はほんの一部です。草本区を後にし、温室区へ。
シナニッケイ。シナモンの近縁種。中国、タイ、ベトナムなど、東アジア・東南アジアで生産されており、セイロンシナモンに比べ色みが赤く、樹皮が肉厚であることが特徴。スティック状のものは外樹皮をそのまま細く丸めて乾燥させるため、手間がかからず低コストに抑えられることから、一般に低価格で流通している「シナモン」はシナニッケイであることが多いと言われているようです。
こちらはパッションフルーツ。トケイソウ科の花は大好きです。
タマリンドの木。初めて見れました。

タマリンドのことは以下の過去記事で書きましたのでご参考まで。

【過去の参考記事:”タマリンドジャム入りバナナチップ”を食べたのをきっかけに、「タマリンド」について調べてみました。

温室区も実際はまだまだ植物がありますが、ご紹介したのはほんの一部です。温室区を出たあと、木本区へ。
クララ(眩草、苦参、学名: Sophora flavescens)はマメ亜科の多年草。 和名の由来は、根を噛むとクラクラするほど苦いことから、眩草(くららぐさ)と呼ばれ、これが転じてクララと呼ばれるようになったといわれています。
ナンテン(南天、学名:Nandina domestica)は、メギ科ナンテン属の常緑低木。 和名の由来は、漢名の「南天燭」の略。
トウキ(当帰、Angelica acutiloba)は、セリ科シシウド属の多年草。漢方薬として用いられます。葉を食べてみましたが、同じせり科のセロリの葉の味に似ていました。
最後に水生区を少し見ました。

その後に、再び、講堂に戻りました。

講堂に戻って、講義開始。
講義の話題です。
葛根湯についても色々と話を聞きました。
「エフェドリン」という成分について。こんな事件が2000年代にあったそうです。
講義を終えて、トータル3時間の薬用植物園見学会は終了。昭和薬科大学の学内の自然を見ながら家に向かいました。

今回、人生初の”薬科大学”の門をくぐり、薬用植物園を見て回っているときに、頻度高く、香りがフワッと舞うときがあり、楽しかったです。

香り好きの薬科大学生は、こういう空間で学ぶことができることは幸せだろうなあと思いました。

自宅から車で10分で行ける距離のところにこんな素晴らしい場所があるということを知らせてくれた日本メディカルハーブ協会(JAMHA)に感謝したいと思います。

今後、一般開放するタイミングはチェックしておき、定期的に見学会に参加していきたいと思いました。

昭和薬科大学の薬用植物園の情報

Like! Provence – プロヴァンスが大好きな、貴方へ。(バナーをクリック!)

2件のコメントがあります

  1. アバター画像

    声が聞こえないけれど、まるで受講させていただいた気分です。ゲンノショウコはゼラニウムの仲間だと知ったのも、新鮮です。

    1. アバター画像

      嬉しいコメントを頂きありがとうございます。ゲンノショウコはゼラニウムの仲間というのは、私も知りませんでした。

      昭和薬科大学のキャンパス内で育てている植物は800種で、自然に生えている植物と合わせると1500種になるそうです。季節によっても雰囲気は変わってくるはずなので、定期的に通ってみたいと思います。

名前 (必須)メールアドレス (必須)サイト

コメントを残す