今から3年以上前に、和歌山県が全国収穫高の80%を誇る”じゃばら(邪払)”に関する記事を取り上げました。
(過去記事)
和歌山県東牟婁郡北山村が原産の柑橘で、20世紀後半ジャバラの産業は、低迷の一途をたどっていましたが、当時、島根県在住の女性が毎年20 kgもジャバラを取り寄せ購入していました。2001年に北山村の職員がその理由を尋ねたところ「息子の花粉症に効く」という返答があり村がインターネットを使いモニター調査したところ同様の感想が多く、その評判が広がって売り上げが増えたという話はとても記憶に残っています。
今日はその和歌山県にある癒やしスポットを取り上げたいと思います。
【和歌山】高野山スイーツ&ランチを「天風てらす」で! お香体験もできる癒やしスポット♪
高野山の奥之院参道「一の橋」入口近くにオープン
「天風てらす」はゆったりくつろげるカフェスペースと、高野山近隣の名産品が揃うセレクトショップ、高野山の歴史と文化を体感できるワークショップスペースを備えた複合施設。2023年春にクラウドファンディングの支援を受けてのオープン以来、高野山を訪れる人たちを迎えてくれる人気スポットです。
アクセスは、高野山ケーブルの高野山駅から南海りんかんバス奥の院前行きに乗り、バス停「玉川通り」で下車してすぐの場所にあります。高野山の施設としては珍しく駐車場9台分を備えているので車で訪れても安心。周囲は木立に包まれていて清々しい空気が漂っています。眺めの良い2階カフェフロアは癒やしの空間
2階フロアはカフェスペースに。大きなガラス窓から高野山奥之院参道沿いの緑豊かな風景を望め、紀州材など天然素材をふんだんに使った店内は心地よい雰囲気で癒やされます。
壁には観音画家の木綿花(ゆうか)さんが大日如来(だいにちにょらい)様を描いた絵画。ピンク色のシャクナゲの花を背に微笑むお姿が優美で素敵です。撮影OKの開運フォトスポットなので撮影してみては!
「天風てらす」の店名には、大日如来様のように、太陽のような明るい光で訪れるお客様の心を「照らす」、元気をチャージできる場所にしたい、との思いが込められています。
高野山を開いた弘法大師の潅頂名(かんじょうめい)であり、大日如来様の別名である「遍照金剛(へんじょうこんごう)」にちなんでいます。グルテンフリーのスフレなど体にやさしいカフェメニュー
カフェメニューはオリジナルドリンクが豊富。アート付き「カフェラテ」はホットのみで、高野山のシンボルの「根本大塔」や弘法大師をかたどった「お大師様」など、4種類の図柄があります。その日のおまかせでどれが運ばれてくるかはお楽しみです。
自慢の「スフレチーズケーキ」は高野山麓の素材をふんだんに使用。和歌山の岡庄みかん畑の有機栽培レモンの皮と果汁、和歌山黒沢牧場の牧草のみを食べて育った牛によるグラスフェッドミルク、和歌山龍神村のとりとんファームの卵を使い、国産米粉で焼き上げたグルテンフリーなメニュー。ふんわりとしたなめらかな舌ざわりを楽しめます。ケーキ単品のみなら1000円で味わえます。
こちらは日本有数の山椒生産地でもある和歌山県名産のぶどう山椒のシロップを使ったスカッシュ。有機栽培レモン果汁が入ったさわやかなドリンクです。
ランチメニューはベジタリアンフードも豊富
米粉バンズのクラフトバーガーのパテは、大豆ミートかビーフ(和牛100%)かを選べるベジタリアンにもうれしい一品。どちらも和歌山名産の発酵食、金山寺味噌と豆乳マヨソースを使用し、野菜もたっぷり。素材にも存分にこだわった内容。
今回は大豆ミートを使った植物性素材のみのベジバーガーをセレクト。噛みしめるごとに味わいが深く、もっちりした米粉のバンズとの相性もバッチリ。さっぱりとした梅酢がアクセントのピクルスやポテトも付いてボリューム満点です。「天風ブッダボウル」は、高野山麓の採れたて野菜や和歌山名産の金山寺味噌などを盛り込んだ特製菜食プレート。ひよこ豆と練りごま、レモン汁をあわせたフムスやひよこ豆をすりつぶしてスパイスとあわせたファラフェルなどベジタリアンフードが満載。ぶどう山椒や柚子、赤しそ、シナモン、鷹の爪などのスパイス、高野五香で香り豊かに味わえます。
1階デッキで味わえるテイクアウトメニューも充実
オリジナルスイーツの「天風てらすぷりん」は1階のデッキで味わえるほか、テイクアウトもOK。おみやげとしても人気があります。
1階デッキのテイクアウトカウンターで人気なのがこのソフト。天風てらすのマスコットキャラクター、あまかぜてらすちゃんがカラフルにプリントされたふやき煎餅がついていて、弘法大師の故郷である香川県の郷土菓子「おいり」をトッピング。色とりどりでかわいく、フォトジェニックなスイーツです。
香りグッズや御朱印帳も揃うセレクトショップでおみやげ探し
1階のセレクトショップでは、高野山麓の名産品の数々が並びます。オリジナル商品も多彩で、高野六木(こうやりくぼく)のひとつにも数えられる樹木、香りの良い高野槙(こうやまき)で作ったお線香も人気の品です。
観音画家の木綿花さんが描いた大日如来様がモチーフの御朱印帳は、天風てらすオリジナルの限定商品。高野山での御朱印巡りにぜひ。
若女将がアドバイスするお香づくり体験が大人気
1階のワークスペースではさまざまな体験イベントが開催されます。お香づくり体験5500円は和漢の粉末状の香料を調合して好みの香りの塗香(ずこう)を作ります。
参加は事前予約が必要で、2名以上で申し込みを。定員は10名で、1週間以上前に電話での申込みが必要です。日程は相談に応じてくれますが、定休日(火曜)以外の平日の14時から、所要時間は1時間30分程度です。
秋の紅葉シーズンは混み合うので、じっくり体験するなら12月から1・2月の冬の時期がおすすめだそうです。ぜひ事前に予約してから体験にチャレンジしてみてくださいね。■天風てらす(てんぷうてらす)
住所:和歌山県高野町高野山53-3
TEL: 0736-25-6012
営業時間:11~16時 ※季節により異なる
定休日:火曜(冬期不定休)るるぶ&Moreの2024年10月28日の記事より抜粋
高野山と言えば、アロマ界隈の人たちは、「高野槙(コウヤマキ)」を思い浮かべるひとが多いのではないかと思います。
(過去記事)
コウヤマキは、高野山を中心に供花として用いられており、その名も高野山に由来していて、香木の一つとしても名高く、非常に豊かな香りを発しているそう。
「α-ピネン」「リモネン」「ミルセン」といった香り成分を多く含んでいて、リラックスやリフレッシュできる香りといわれ、コウヤマキの葉は、エッセンシャルオイルや、ルームフレッシュナーなどに使われるほどの薫り高さが特徴なのだそうです。
ちなみに「α-ピネン」は、ジンに用いられるジュニパーベリーにも含まれる成分です。
コウヤマキのルーツを辿りつつ、天風てらすにも足を運んでみたいです。