兵庫県にあるハーブガーデンというと、「神戸布引ハーブ園」を真っ先に思い浮かべるひとが多いと思います。
【過去記事:神戸布引ハーブ園の初訪問レポート【ロープウェイ~ウェルカムガーデン編】】(2019年6月3日)
ガーデンのクオリティーと眺め、及び、そこにある施設の数々はどれをとっても素晴らしく、鮮明な記憶としていつも蘇ってきます。
あと、個人的には、まだ行ったことの無い「香寺ハーブガーデン」は、兵庫県にあるハーブガーデンの中でいち早く見てみたいという気持ちが強いです。
【過去記事:国や県・各大学とさまざまな研究を行なう「香寺ハーブ・ガーデン@兵庫」の特徴について】(2018年3月5日)
今日は同じ兵庫県にあるハーブガーデンで、今まで全くその存在を知らなかった場所を取り上げたいと思います。
神戸女学院のシェイクスピア・ガーデン 名作にちなんだ花々咲き誇り
「月の女神ダイアナのつぼみ」と聞いてピンときた人は、英文学の素養がある人にちがいない。シェークスピアの喜劇「真夏の夜の夢」第4幕、いたずら好きな妖精パックの使った媚薬(びやく)の解毒剤に用いられたハーブが「ダイアナのつぼみ」で、これは落葉低木「イタリアニンジンボク」のこととされる。
そのイタリアニンジンボクが7月上旬、兵庫県西宮市の小高い丘の上に建つ神戸女学院大のキャンパスにある庭園「シェイクスピア・ガーデン」で、紫色の花房を空に向けていた。
シェークスピア作品に登場する「ダイアナのつぼみ」とされるイタリアニンジンボクの紫色の花房=西宮市岡田山で、稲田佳代撮影 小ぶりながら美しいこの庭園は、英文学や植物生態学に詳しい教員、庭園設計のできる教員ら学内の多才な人材が結集して1987年に整備された。ヒース、サンザシ、エニシダ――。シェークスピア作品に登場する約160種の植物のうち、日本の気候・風土に合う約100種が植えられている。実物の草花を見ることで、いっそう深く作品を理解する助けになると考えた。
作品に登場する植物の中には、外国では雑草の類に入るものもある。庭園の世話を任されている女性(60)は季節の植え替え用の花壇でも、代わりに同じ科の園芸種を植えるなど、日々思案を重ねて庭の景観と学術的な意義を守っている。
白い花をつけたギンバイカは、金城盛紀・名誉教授自ら英国で入手した挿し木から育った=兵庫県西宮市岡田山で、稲田佳代撮影 特に美しい時期は4~5月。「少し手間がかかるけれど、バラの咲く頃の雰囲気がいい」と話す。「スイート・ジュリエット」「オセロー」「オフィーリア」など、著名な作品の登場人物の名が冠されたバラが咲き誇る。
学生や中高部の生徒たちは、休憩や散策はもちろん、授業の一環で訪れたり、白いパーゴラの下で劇を披露したりして庭園と親しんできた。2017年にはシンボルツリーのイトスギが台風で倒れる災難に見舞われたが、新たに植えられた若木は再び天に向かって幹を伸ばしつつある。【稲田佳代】
※毎日新聞の2021年7月26日の記事(https://mainichi.jp/articles/20210726/k00/00m/040/054000c?fm=newspass)より抜粋
先日、以下の本を買ったばかりで、シェークスピア作品の概要を把握しようとしていたタイミングだったので、シェークスピア作品のことを理解した上で訪問してみたいです。
シェイクスピア・ガーデンのHPには、「草花」・「樹木」・「バラ」のカテゴリーで分けられていて、且つ、シェークスピア作品との関連も記述されています。
シェークスピア作品を学ぶモチベーションがさらに高まりました。