ちょうど昨夜、以前カルディで買った「パクチースープ」を初めて飲んだのですが、面白い商品でした。
インスタグラムの投稿にも書いていますが、袋を開けるとピンと伸びた乾燥パクチーがワサワサ入っていてすごくボリューミーだったのですが、お湯を注ぐと小さく縮みました。
通常、お湯を注ぐと、縮こまっていたものが広がるというイメージだと思いますが、その逆だったので少し不思議な気分になりました。(お味はとても美味しかったです)
その経験をした直後、パクチーについての参考になる情報を目にしましたのでご紹介したいと思います。
「パクチー」の意外と知らない栄養情報&しなしなを回避する上手な保存方法を徹底解説!【管理栄養士監修】
数年前からブームになり、もはやすっかりおなじみになったパクチー。コリアンダー、香菜などとも呼ばれるハーブです。東南アジアの料理で有名ですが、そのほかのいろいろな国でも活用されているんですよ。パクチーの栄養、冷蔵庫に入れておくとすぐにシナシナになってしまうパクチーの保存方法などを、管理栄養士の中村りえさんに解説してもらいます!
パクチーの濃いグリーンには栄養がぎゅっと詰まってます!
ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富なんです
数年前からブームになり、パクチーを愛用する方を「パクチスト」と呼ぶほどなったパクチー。ハーブの一種で、英語ではコリアンダー、中華料理では香菜と呼ばれます。
料理に爽やかな風味を添えてくれるパクチーには、さまざまな栄養素が含まれています。100gあたりのエネルギーは25kcalと低カロリーですが、β-カロテンは1700mg、ビタミンCは40mg、ビタミンEは1.9mg、葉酸は69mg、鉄は1.4mg、カリウムは590mg、食物繊維は4.9gと、栄養豊富。
※重量の目安として、小袋に入って売られているパクチーは30g程度、大きなパックのものは100g程度です。
β-カロテンは肌や粘膜の健康維持に働くとともに、薄暗いところで視力を保つ働きもあります。葉酸と鉄分は、血液を作るのを助ける働きをするので貧血予防にもおすすめ。
デトックス効果にも期待大!
さまざまなビタミンやミネラルを含むパクチーは美容にもうれしい働きをしてくれます。パクチーに含まれるビタミンCは美肌ビタミンとも呼ばれ、活性酸素から体を守る働きがあります。肌の水分量に関係するコラーゲンの生成に関係しており、肌のシミやしわの予防に効果が期待できます。ビタミンCは熱に弱く水に溶けるため、ビタミンCの吸収のためには、洗うときはさっと洗い、生で食べるのがおすすめです。
また食物繊維が4.2gも含まれており、デトックスハーブとも呼ばれることもあります。食物繊維は腸内環境を整える働きや、血糖値の上昇を抑える働きがあります。また、食物繊維は水で膨らんでカサが増すので、食べすぎ予防にも効果が期待できます。
気が付くとすぐシナシナに…パクチーの保存のコツ
冷蔵庫で美味しく長持ちさせるには?
パクチーは常温ではなく冷蔵庫で保存してください。その際、次の2点に気をつけると長持ちしますよ!
- 葉の水分をしっかりとる
- 乾燥を防ぐ
葉に水分がついていると、そこから葉が変色してしまいます。しっかりふき取ってから冷蔵庫に入れましょう。また、買ってきた袋の状態での保存は乾燥するため避けます。
根が付いたものは湿らせたキッチンペーパーで根元を包むか、深めの容器に根だけが水に浸るようにしてパクチーを入れ、ポリ袋で覆って冷蔵庫に入れてください。根がない場合は、全体を湿らせたキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて乾燥を防いだ上で冷蔵庫で保存を。
どちらの場合も、キッチンペーパーや水は毎日取り替えましょう。冷蔵庫で1週間程度は保存ができます。
萎びてしてしまった場合は、冷水に3分ほど浸けておくと、葉がシャキッとします。ただし、長く漬けておくと水溶性ビタミンであるビタミンCや葉酸が減ってしまうので、長時間水に浸けないように気をつけてください。
使い切れない場合は冷凍保存すればOK!
長期保存する場合は、新鮮なうちに冷凍保存がおすすめ! 根元を切り離し、キッチンペーパーで水分をよく取り除いて、葉と茎をざく切りにして、保存袋に入れて冷凍します。
根もスープなどに使えるので、葉や茎とは分けて、捨てずに冷凍保存して活用してくださいね。根の部分の活用方法は後述します。
冷凍したパクチーは、炒め物やスープなどに冷凍のまま使えます。ただし冷凍すると香りが飛びやすいので、2週間以内に使い切ってくださいね。
また、冷蔵保存や冷凍保存以外にもオイル漬けにする、乾燥させてドライハーブとして楽しむなどの方法もあります。
パクチーの茎ってどこまで食べられる?
茎はどこまで使うかちょっと迷う……
パクチーは葉を摘んでサラダや炒め物にトッピングして使う方が多いと思いますが、実は茎のかたい部分や根も料理に使うことができます。茎は細かく刻んでから、ご飯に混ぜてパクチーご飯にしたり、和え物にも使えます。かたさが気になる場合は、刻んだものをスープや炒め物に活用してください。
また、捨てられがちな根っこも、料理に使うことができます。肉や魚のにおい消しとして茹でるときのお湯に加えたり、スープの出汁としても使えます。タイ料理ではトムヤムクン、中華料理では餃子に入れることも。根っこまで余すことなく楽しめるのもパクチーの魅力ですね!
撮影/田中 麻以(小学館)
【参考】
・文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
・厚生労働省「e-ヘルスネット」食物繊維の必要性と健康
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」食物繊維
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-016.html
・厚生労働省 「e-ヘルスネット」ダイエット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-090.html
・JA遠州中央「農産物百科」シャンサイ(香菜)[パクチー]
https://jaenchu.ja-shizuoka.or.jp/pickup/crops/detail.html?id=cr1457506729(すべて最終参照日 2020/08/12)
※Kufuraの2020年9月27日の記事(https://kufura.jp/life/food/133884)より抜粋
β-カロテンの100g当たりの含有量はサイトによって極端なばらつきがあります。産地や環境によって変化はあると思うのですが、以下のサイトでは、「100gあたり3,930μg」という記載があります。mgに直すと約0.004mgになり、抜粋記事の1,700mgとは大きな違いがあり、産地や環境による変動要因を大きく超えているように思います。。
※β-カロテンの総合的な情報は以下が参考になります。
あと抜粋記事中において、β-カロテンのほかに、「ビタミンCは40mg、ビタミンEは1.9mg、葉酸は69mg、鉄は1.4mg、カリウムは590mg、食物繊維は4.9g」の主要な成分が含まれているというのは参考になりました。
美容に役立つ栄養素が多めに含まれている感じがしますので、栄養の観点では女性に嬉しいハーブということが言えるかもしれません。
保存方法の部分については、特に冷凍保存での活用について参考になりました。
あとは、パクチーの根の活用の幅も広げたいと思いました。以下に、パクチーの根のレシピ(Cookpad)を貼ります。
※天ぷらやキンピラなど、様々な活用法がありそうです。
私自身、来年、自宅のハーブガーデンにおけるパクチーの栽培規模を広げようと思っていましたので、有益な情報な情報に触れることができ良かったです。