昨年、神奈川県の横浜中華街へ行った時に、山査子(サンザシ)が、生薬として売られていたり、お菓子に加工されて売られていたりしており、山査子は中華圏で広く認知されているものなんだなということを感じました。
以下は、山査子のお菓子なのですが、とても美味しかったです。
また以前、知り合いから、道端の木を指をさし、「この木は、山査子(サンザシ)の木ですよ」と教えられたことがあり、実が地面に落ちて、腐食後に乾燥した後の状態の果実がわずかに残っている時の山査子を見たことがありました。
ですので、山査子とは、以前からチョクチョクと出会いがあったという感じです。
しかしながら、山査子とちゃんと向き合ったことがなかったというか、様々な角度から調べたことが無かったのですが、先日、山査子のことに興味を持たせてくれた記事を見つけましたのでご紹介します。
サンザシが美容や健康にいいって本当?味や栄養、食べ方について詳しくご紹介!
赤い実がなる果物「サンザシ」をご存じでしょうか。サンザシはその豊富な栄養素から、美容や健康への効果が期待される注目のフルーツです。
ただ、実際に果実そのものを食べたことのある人は意外と少ないかもしれません。今回は、サンザシの味や栄養、効能、おいしい食べ方などまとめてご紹介します。
そもそもサンザシとは?
サンザシは漢字で書くと「山査子」。中国を原産とするバラ科の低木で、日本には享保年間に朝鮮半島を経由して渡来したと言われています。きれいな赤い実をたくさんつけることから、日本では観賞用として盆栽などに使われてきました。また生食できる実は胃腸の薬になるとされ、薬用樹としても用いられました。
見た目が似ている実としては、アセロラがあります。どちらも赤い実をたくさんつける植物ですが、アセロラはキントラノオ科の低木の植物で、原産は西インド諸島周辺。つまりサンザシとはまったく違う植物です。
サンザシってどんな味がするの?
サンザシの赤い実は、甘酸っぱくさわやかな味わい。ただ、生でそのまま食べると酸味が強いことから、中国ではドラフルーツのほか、リンゴ飴のように飴でコーティングしたり、粉にしたものを砂糖で固めたりしたお菓子がよく食べられています。
日本で一般的なのは、ドライフルーツや濃縮ジュースなど。手に入りやすく食べやすいので、初めてチャレンジするかたにはおすすめです。ただし、サンザシの加工食品には砂糖が使われているので、食べ過ぎには注意が必要です。
サンザシにはどんな栄養があるの?
古くから生薬として漢方にも使われ、栄養面で注目を集めるサンザシ。ここではおもな栄養成分を詳しくご紹介しましょう。
●ポリフェノール
サンザシはカテキン、アントシアニン、ケルセチンなどのポリフェノール類が豊富。カテキンは緑茶に含まれる成分として知られていますが、サンザシからも摂取することができます。
ポリフェノールの効果としてよく知られるのは、抗酸化作用。有害な活性酸素を無害な物質に変え、動脈硬化などの生活習慣病の予防に役立つとされています。
●食物繊維
食物繊維が不足すると腸内環境が悪化し、便秘や肌荒れなどの原因に。サンザシには腸内環境を整えるのに役立つペクチンが豊富に含まれているため、便秘対策や美容への効果が期待できます。
●ビタミン・ミネラル
サンザシはビタミンC、ビタミンE、カロテンなどが豊富。さらには代謝に必須なミネラルであるカルシウム、マグネシウム、鉄分、リンなどが含まれ、体の機能を調整したり、骨や体の組織を作ったり、肌の調子を整えるなどの効果が期待されています。
●アミノ酸
サンザシにはうま味の基になるアミノ酸が含まれています。そのため薬膳料理や酢豚のタレなどに調味料として使われることもあります。
サンザシを食べるメリットは?
サンザシに期待されるおもな効能をまとめてみました。生活習慣病の予防やアンチエイジングなど、さまざまなメリットが報告されています。
●消化を助ける
中国や日本では、漢方薬としてオオサンザシが消化不良、健胃、二日酔いなどに用いられてきました。胃もたれやお腹の膨満感を改善することから、肉料理などの油ものの消化促進にも効果的です。
●コレステロールを下げる
サンザシに含まれるカテキンなどのポリフェノールは、血中コレステロール値を抑え、高脂血症・動脈硬化に効果があるとされています。高脂血症とは、血液中の脂肪分(コレステロールや中性脂肪など)が異常に多い状態のこと。女性の半数、男性の7割が高脂血症とも言われ、肥満の人はもちろん、平均体重の人でも高脂血症は増加傾向にあるようです。
●血液をサラサラにする
スムーズな血液の循環は、代謝促進、冷え性の改善、血栓症の予防など、健康維持に欠かせません。なかでも脳梗塞などを引き起こす血栓症は、後遺症によって寝たきりや痴呆になるケースも。サンザシには血小板の凝集を強く抑制する効果が期待されています。
●脂肪を燃焼しやすくする
サンザシに含まれるポリフェノールの一種であるカテキンには、継続して摂取することで、肝臓での脂肪の代謝を促す作用があるとされています
●抗酸化作用
人間の体内でつねに作られている活性酸素は、老化の原因とされています。カテキンにはこの活性酸素を除去する抗酸化作用が認められており、肌の老化防止などのアンチエイジングに効果が期待されています。
サンザシの手軽な取り入れ方は?
さまざまな効能が知られるにつれて、サンザシはお酒やお菓子の材料として幅広く使われるようになりました。ただ、スーパーなどで生食用のサンザシを見かけることはほとんどなく、手に入りやすいのはドライフルーツや希釈用ジュースなどの加工品になります。
ここではふだんの食生活に取り入れやすい、サンザシが使われた食品をご紹介します。
●サンザシドリンク
手軽に試せるのは濃縮タイプのサンザシジュース。ミネラルウォーターで割るだけで、さわやかな甘酸っぱさを堪能できます。
●サンザシ酒
大人でお酒が好きなかたなら、中国でよく飲まれているサンザシ酒もおすすめ。国内でも中国料理店で扱われていることが多いようです。食前酒にぴったりの甘酸っぱくすっきりとした飲み口で、フルーティーな味わいが女性にも好まれています。
●ドライサンザシ
サンザシのドライフルーツは、果実をつぶして砂糖や寒天などと混ぜ、棒状に成形して乾燥させたものが一般的。中国では円柱状に成形したあと薄くスライスし、10円玉のような形にした「山査子餅」(シャンジャーズビン)というタイプも多く、酢豚のような料理に入れることもあります。
●サンザシパウダー
スムージーなどの液体に加えて栄養価を高めるために使われますが、ケーキなどに混ぜることもできます。
サンザシを食べる時の注意点は?
専門サイトなどによると、セイヨウサンザシを成人が短期間摂取する場合は、ほとんどの人に対して安全だと考えられていますが、まれにおきる副作用として、胃のむかつき、頭痛、めまいなどがあるそうです。
セイヨウサンザシと薬剤との相互作用は十分に研究されていませんが、ある種の心臓の薬を含む薬剤と相互作用する可能性があるという報告も。持病のあるかたがサンザシを民間療法として利用する際は、かかりつけの医療機関に相談してみると安心です。
サンザシのおすすめレシピ5選
ここからは、サンザシを簡単に摂取できるレシピを5つご紹介。生のフルーツだけでなく、ドライフルーツやパウダー、ジュースなどを使ったお手軽レシピを厳選しました。
●サンザシジャム
生のサンザシの実が手に入ったら、ジャムを作ってみてはいかがでしょうか。パンに塗ったりヨーグルトに入れたりと手軽に食べられます。イチゴやブルーベリーのジャムより酸味が強いので、甘すぎるジャムが苦手という人にも向いています。
【作り方】
サンザシ500~600gを洗って、へたと種を取り除き、鍋に入れて好みの量の砂糖を加えます。通常のジャムと同じように作るなら、砂糖の量は果物の重さと同量。甘さ控えめに仕上げるなら減らしてもOKです。水を少量加え、30分ほど煮たら完成。●サンザシソーダ
夏にぴったりのさわやかなドリンク。サンザシの甘酸っぱさが引き立ちます。
【作り方】
濃縮還元タイプのサンザシジュースを炭酸水で割り、氷を入れます。バニラアイスクリームをトッピングすれば、サンザシクリームソーダにアレンジできます。●サンザシ風味のリンゴのコンポート
ドライサンザシとリンゴを一緒に煮るだけ。サンザシの風味でひと味違うコンポートになります。
【材料】(2人分)
リンゴ…2個(約230g/1個)
サンザシのドライフルーツ…30g(約8本)
水…1/2カップリンゴは8つ割りにして芯を取り、皮をむきます。小鍋に水、サンザシ、リンゴを入れ、蓋をして20分ほど煮たら完成。ヨーグルトなどに添えていただきます。
●サンザシ風味の豚の角煮
サンザシジュースを使った豚の角煮。お肉が柔らかく、サンザシの酸味が効いたさっぱりした味わいに。
【材料】(2〜3人分)
豚バラブロック…600g
しょうが…2かけ
ねぎ…10cmA
サンザシドリンク(5倍濃縮)…200cc
砂糖…小さじ2
しょうゆ…120cc
みりん…大さじ1
酒…60cc【作り方】
豚バラブロックは2cm程度の厚さにカットし、フライパンで油をひかずに表面に焼き目をつけます。深めの鍋に豚バラ、しょうが、ねぎを入れ、材料ががかぶるくらいの水を加え火にかけます。沸騰したら中火にして15分程度茹でます。茹で汁を捨てた鍋にAを加え、ひたひたの水も入れてクッキングシートなどで落とし蓋をし、1時間ほど煮込んで味を染み込ませます。●鶏肉の唐揚げのサンザシソース
大人気の鶏肉のから揚げに、ドライサンザシを使った甘酸っぱいあんをかけた一品。ごはんやビールが進みますよ。
【材料】(4人分)
鶏もも肉(ぶつ切り)…300g
しょうゆ…大さじ1/2
揚げ油…適量A
溶き卵…1個分
片栗粉…大さじ2
ドライサンザシ…20gB
水・酢…各1/3カップ
ケチャップ…大さじ2
砂糖…大さじ1
塩…ひとつまみ【作り方】
鶏肉にしょうゆをからめてAをもみ込み、油で揚げます。小鉢に細かく刻んだサンザシと水大さじ3(分量外)を入れて混ぜ、ラップをせずにレンチンして柔らかくしたら、Bとともにフライパンに入れ、混ぜながら煮つめます。とろみがついてきたら鶏肉を入れてからめます。まとめ
おいしく食べられてメリットいっぱいのサンザシ。おやつやデザート、料理などに活用して、健康維持や美容に役立ててみては。
文/後藤由里子
※暮らしニスタの2020年1月15日の記事(https://kurashinista.jp/column/detail/5503)より抜粋
今まで、「生薬としての山査子」というイメージが非常に強かったのですが、この記事を見たときに、中華圏の家庭料理の中で、普通に調味料として様々に使われていることが伝わってきて、山査子に対するイメージを大きく変えてくれました。
しかも、上の記事を見る限り、ありがたい効能も多そうなので、今後の自身のハーバルライフの中へ取り入れていきたいと感じるようになってきました。
以下の「暮らしーの」というサイトに、山査子に関連する記事が2つあるのですが、両方ともに写真が充実していて情報量も多く参考になりますので貼ります。
山査子に対する視野が、自分の中でグッと広がってきた感覚があるので、今回の記事に出会うことができて本当に良かったと思いました。