先日、「小川の煮出し麦茶 つぶまる」という六条麦茶が非常に美味しかったので、Instagramにアップしました。
麦の粒を砕いていない六条大麦の香りの高さ・美味しさに驚き、今まで、麦茶というと夏場に飲むのが定番でしたが、今年の冬は、この麦茶を良く飲んでいます。
この麦茶に出会ったのをきっかけに、
「そういえば、今まで”はと麦茶”や”六条麦茶”という名称の麦茶を飲んできたけど、麦茶のことって意外に知らないなあ」
ということに気づいたため、麦茶のことをまず調べることにしました。
早速、「はと麦茶」と「麦茶」の違いについて述べた記事をご紹介します。
『はと麦茶』と『麦茶』の違いはなに? 美容にいい効果・効能
夏は麦茶の季節。ノンカフェインでミネラルが豊富な麦茶は、汗をかいた時の水分補給に最適なお茶です。香ばしくて甘みもある麦茶。冷やしてごくごくと飲みたくなります。
麦茶の売場でよくみかける『はと麦茶』という商品。「麦茶」としか書かれていないものと、いったい何が違うのか気になりませんか?
ブレンド茶には普通に使用されている
「はと麦」はブレンド茶の原材料によく使用されています。ノンカフェインのペット茶としても人気の十六茶や、爽健美茶のブレンド茶にも使用されています。
十六茶の原材料の最初に「ハトムギ」
爽健美茶の原材料の最初にも「ハトムギ」
はと麦を原料としたお茶は、意外と気がつかないところで普段でも口にしているということですね。
一般的な「麦茶」は六条大麦
麦茶は、その名前の通り「麦」を原料としたお茶です。麦にも色々な種類がありますが、一般的にいう「麦茶」とは『六条大麦』を原材料したものをいいます。
ペットボトルの麦茶の商品でも「六条」と名前の付いたものを見かけます。なにか特別な麦茶のような感じもしてしまいますが、実は普通の「麦茶」のことなんです。
はと麦も六条大麦も同じイネ科
はと麦茶の原料は『はと麦』です。一般的な麦茶の原料となる「六条大麦」と同じイネ科の植物ですが、麦より「とうもろこし」に近いといわれています。
収穫時期は六条大麦が5月〜6月ですが、はと麦はお米の収穫時期に近い9月〜10月です。
産地は六条大麦が主に、富山、福井、茨城、栃木、はと麦の産地は、栃木、富山、岩手、島根などです。はと麦は薏苡仁(よくいにん)という漢方の原料
はと麦は、漢方薬として知られている薏苡仁(ヨクイニン)の原材料でもあります。ヨクイニンには肌を整える効果があると昔から親しまれてきました。
はと麦に含まれている特有成分のコイクセラノイドというたんぱく質が、新陳代謝を高め、肌のターンオーバーを促進する作用があると言われています。また、新陳代謝の促進は、血液やリンパ液の流れをスムーズにし、余分な水分や老廃物を排出するので、利水作用やデトックス効果も期待されています。はと麦には、麦茶と比べると、女性としては見逃せない美容に優れた効果・効能が含まれているようです。
あの歴史上の美人としても有名な楊貴妃も好んでいたとか・・・。ヨクイニンは、はと麦の実から作られますが、実を焙煎して煮出すとはと麦茶になります。
明るい黄金色ですっきりした麦茶
伊藤園「はと麦茶」のティーパックタイプを水出しして飲んでみることにしました。
「はと麦茶」商品はスーパーなどでも種類が少なく1つか2つ程度。ペット茶では伊藤園が「伝承の健康茶 はと麦茶」という商品を出していますが、お店で並んでいるのをみかけたことがありません。
はと麦茶の作り方は一般的な麦茶と同じ。水出しの場合は水にパックを入れて冷蔵庫で2時間程度で抽出されます。
水色は明るい黄金色。麦茶の水色に比べるとかなり薄いので一般的な麦茶のイメージでいると、まだ抽出されていないように感じてしまいます。
飲んでみると、見た目の水色より、香りも味もしっかりしていて香ばしく甘みもあります。麦茶とは少しちがう風味で、どちらかというと玄米のような米の香ばしさと甘みがあるように感じます。麦茶よりクセはある印象ですがすっきりして飲みやすいお茶です。
肌にもちょっと良さそうな「はと麦茶」。
六条麦茶と飲み比べしてみてはいかがでしょうか。※CHAKATSUの2017年6月25日の記事(2019年4月6日更新)(https://chakatsu.com/basic/hatomugicha/)より抜粋
普通の「麦茶」という表記で売られている商品は、「六条麦茶」だったというのは、勉強になりました。
また、ヨクイニンの原料となる”はと麦”の産地として、「富山」の記載がありますが、
昨年、富山県の和漢薬問屋『池田屋安兵衛商店』へ行った際にも、しっかりとヨクイニンが置いてあり、「いぼ」に効果があるという表記を見たのですが、上記の記事の「肌のターンオーバーを高める」という内容を見て納得しました。
【過去の参考記事:富山の和漢薬問屋『池田屋安兵衛商店』訪問レポート【売られていたハーブ編】】
次に、全国精麦工業協同組合連合会(全麦連)のHPの「大麦を知る」というページの中の、”大麦豆知識”と”大麦の生産量”の記事が参考になりますので以下にリンクを貼ります。
「グルテン」というたんぱく質は、大麦には含まれず、小麦に含まれるという部分は、個人的に新鮮でした。
また、アメリカ食品医薬品局が、「大麦(大麦食品)は血中コレステロールを低下させ、冠動脈疾患の危険を減らす」ものであることを認めたという記述も、全麦連のページありますので、以下にリンクを貼ります。
また、Wikipediaの「麦茶」のページには、”麦茶の歴史”に関する記述が充実しており、とても面白いです。
※ヒポクラテスによる治療法の処方文献に、「発疹した患者に発芽した大麦の煎汁を飲用させ排尿量を増やす」という記述があったというのは面白いです。
さらに、以下のページには、「大麦と小麦の違い」「二条大麦と六条大麦の違い」「加工の違いによるタイプ分類」の情報が記載されています。
麦茶自体が、昔からあまりにも生活に浸透しているものであるが故に、意外に麦のことを調べるということがありませんでした。
今回、少し「麦」に関する情報に触れたことで、今後、麦関連の情報に触れた時の感度に違いが出てきそうです。