今まで、ハーブの力を利用して、食肉やお米などの食品の美味しさを増すことで商品としての付加価値を上げようとする動きを追ってきました。
その取り組みの枠組みの中でパッと思いつくのは、香川県・小豆島のオリーブの搾りかすを飼料としたオリーブ牛が有名ですが、過去に複数の面白い取り組みを取り上げてきました。
【過去の参考記事①:「米のヒット甲子園2017」グランプリは島根県の”ハーブ米”に決定したそうです】
※レッドクローバーの空気中の窒素を土中に取り込む根粒菌が付着する特性を利用し、レッドクローバーを水田に漉き込むことでお米を美味しくしています。
【過去の参考記事②:「オレガノ」は、秋サケ不漁の救世主? ハーブは「養殖業」の切り札になるかも】
※オレガノ入りのエサを鮭の稚魚に与えることで寄生虫予防につながることが発見され、サケ不漁解決の切り札として期待されています。
食べ物そのものを美味しくするということだけではなく、寄生虫が要因となり収量が減少する養殖業における事象を食い止めることもできる可能性を示しています。
人の手を介入して、動植物の繁殖傾向に変化を加える場合、どうしても化学化合物が添加されることが過去は多かったかもしれませんが、天然のハーブを利用することによる生態系や人体に対する安心感が得られることは非常に大きいと思います。
私自身の経験としては、今年1月にオリーブ地鶏を使ったうどんを食べたのですが、柔らかさと旨味が溢れていて、その美味しさに驚いたことがあります。
【過去の参考記事:「香川県産 オリーブマルシェ 2019」で、香川県オリーブ界の様々な情報に触れてきました。】
この「ハーブ鶏」に関して、気になるニュースが入ってきましたのでご紹介します。
北海道の大草原で極上ランチ♡ハーベスター八雲の魅力
ケンタッキーフライドチキンの試作農場も兼ねた「ケンタッキーファーム」としてオープンしたレストラン。
現在は試作農場という役目を終え、ケンタッキーフライドチキンから独立し「ハーベスター八雲」として生まれ変わりました。
絶景のロケーションで訪れる人々に変わらぬおいしさを提供してくれます♡外観もレンガ造りのカントリー風でとってもかわいいです。噴火湾を眺めながら極上ランチ
素材にとことんこだわったピザ
夏季にはテラスに出る事ができますので、大草原と噴火湾(ふんかわん)を眺め、北海道の爽やかな風を感じながらお食事しましょう♡ピザに使われているのは地元産の新鮮な野菜です。(※”ハーベスター八雲公式HP”より)
本格石窯で焼き上げるおいしさ
オーダーが入ってから作り、石窯で焼き上げるピザは格別です!濃厚なトマトソースにクセがなくとろりととろけるおいしいチーズ。生地は外側がパリっとしていて中はもっちりした食感です♡
口の中でほどけるやわらかさ♡国産のハーブ鶏
ハーブ鶏発祥の地で柔らかくジューシーなチキンをいただきましょう♡
以前はケンタッキーフライドチキンとして店頭に並んでいましたが、現在は独立しオリジナルの製法で作られているそうです。圧力釜で揚げたチキンはお肉がホロホロとほどけるほどのやわらかさですよ!
この他にもローズマリーが香るグリルチキンや、甘辛ソースがやみつきになるエスニックチキンも絶品です。遠出する価値あり!おいしいランチを食べに行こう
訪れた人々を笑顔にさせてくれる絶品チキンとピザをご紹介しました♡
眺めの良い丘の上で爽やかな風を感じながら是非食べてみてくださいね♪<スポット情報>
ハーベスター八雲 (ハーベスターヤクモ)
住所: 北海道二海郡八雲町浜松365
電話: 050-5269-8594※aumoの2019年11月11日の記事(https://aumo.jp/articles/63301)より抜粋
北海道で生まれ育った身としては、「あ、ここがあのケンタッキーファームだったのか!」という感動も大きかったのですが、それ以上に気になったのは「ハーブ鶏発祥の地」という記述です。
ケンタッキー・フライド・チキンというと、秘伝のハーブ・スパイスで肉自体を味付けをしているという印象しかないので、ハーブを鶏に食べさせて旨味を増幅させるという本来のハーブ鶏の定義に当てはまるのか?
と若干疑問に思ったので、ハーベスター八雲のHPを確認してみました。すると「ハーブ鶏発祥の地」のページに以下の記述がありました。
ハーブを食べる鶏たち
今から30年ほど前の出来事。
ここは、現在の公園施設になる前は、 鶏が放し飼いにされている場所でした。
ある日、ここで放し飼いしていた鶏たちの姿が どこにも見えなくなりました。
不思議に思って探してみると、鶏たちは隅のほうでハーブをついばんでいるのです。
「なぜ普通のエサではなくハーブを食べているのだろう」
国産初のハーブ鶏誕生
その日からよく観察してみると、
ハーブを食べている鶏は病気になりにくく 健康で元気がよい鶏に成長し、肉の味も鶏特有の臭みがなくなりおいしくなっているのです。
かくして、エサにハーブを混ぜる研究が始まり、この地から国産初の「ハーブ鶏」が誕生しました。
現在、ハーブを飼料とした「ハーブ鶏・ ハーブ豚・ハーブ牛」等の市場は約100億ほどで、ハーブで育てた安全・安心でおいしい畜水産物が全国に広まっていますが、この場所の放し飼いの鶏が、その誕生のきっかけをつくったといわれています。
驚きました。ケンタッキー・フライド・チキンの試作農場にて30年程前にハーブ鶏が誕生していました。
Wikipediaの”ハーベスター八雲”のページに、ケンタッキーファームとして誕生した時からの流れがわかる記述があり、もう少し詳細な情報を確認できます。
日本ケンタッキー・フライド・チキンの創業時メンバーであり、3代目社長も務めた大河原毅が、日本国内のケンタッキーフライドチキン店舗で国内産の鶏を提供し続けていくため、1988年(昭和63年)に自ら養鶏に乗り出して作った実験農場がはじまりである。
ケンタッキーフライドチキン創業者のカーネル・サンダースがアメリカ合衆国ケンタッキー州に開設した自然のままの農場に憧れ、大河原自身がかつて暮らしていた実家にあった梅渓文庫とエミリー・ブロンテの『嵐が丘』に登場する家をモチーフとして設計した。
日本国内初となる養鶏犬を使用したひよこの放し飼いを行うと、ひよこ達がハーブをついばみ始めた。ハーブを食べて育ったニワトリは比較的皮下脂肪や匂いが少なくなるということが分かると、飼料メーカーの協力を仰いて「ハーブ鶏」の商品化に取り組んでいった。そのため、ハーベスター八雲は「国産ハーブ鶏発祥の地」となっている。
その後も地元住民と連携した活動を続けており、食の安全・安心や地産地消に向けた取り組みを行っている。また、ハーベスター八雲が行っている景観保護活動は、隣接地に北海道立噴火湾パノラマパークが誕生するきっかけとなった。
という事は、ケンタッキーファーム時代は、国内のケンタッキーフライドチキンには、ハーブ鶏が含まれていたのか? 現在はどうなのか? などどんどん気になってきます。
ケンタッキー・フライド・チキンのことに関しても知らないことばかりです。